いじめの影響で「他者への恐怖感」と「疎外感・孤独感」が同時に湧きおこる
前回のコラムでいじめによる「心の傷」によって、人への「恐怖感」と同時に「疎外感・孤独感」が湧きおこることを書きました。さらに、こうした感情は「感情のフラッシュバック」によって、湧き上がる感情ですので、いじめの被害にあった、その時に引き戻します。ですから、こうした「感情」はとてつもない「苦痛」を伴います。
思春期のいじめが「疎外感・孤独感」を強烈にする
「誰かと話したい」「誰かと仲良くなりたい」「誰かに相手にして欲しい」という感情が強くなるのは、さらに別の理由があります。これは、私の師である「光元先生」から、先日、聞いたのですが、「思春期は他者、特に、同性への結びつきを強める時、その時に、いじめを受けると致命的になる」、この言葉を聞いた時に、どきっとしました。実際に自分がそうだったなと感じました。
思春期に「いじめ」を受けると「疎外感・孤独感」はさらに強くなる
思春期の時に「いじめ」の被害にあった人は多いと思います。「思春期」の時は、まさに”光元先生”の言葉のように、同世代との結びつきを強め、親友を求める時です。もっとも、他者との結びつきを求める時に、仲良くなれる人がいないどころか、周囲の人から、嘲られ、無視され話してもらえない、という状況に追い込まれる訳です。このような状況は、まさに「致命的」です。
思春期の「いじめ」は致命的になる
誰かと、つながり、その絆を深める、まさに、思春期のそのような時に「いじめ」の被害に会う、その時の「孤独感」「みじめさ」は、まさに、致命的です。発達段階として、必要なものが得られないだけでなく、周囲の皆が、深い関係を気付いている一方で、その「つながり」から排除される「つらさ」「くやしさ」はトラウマとして、その人の心の傷として、深く刻まれるでしょう。
そもそも、人は「つながり」の中で生きるもの
そもそも、人は思春期でなくとも、乳幼児から、ずっと、何かしらの「つながり」の中で暮らしていきます。ですから、「思春期」でなくても、「いじめ」は人との「つながり」でなくても、心の中の「つながり」をも破壊するものでしょう。