トラウマの再現としての悪夢
いじめなどの過酷なトラウマを生き抜いた人達にとって、過酷な事の一つが繰り返し見る悪夢です。その悪夢は様々な映画で表現されているように、トラウマの要因となる場面そのもの、あるいは、その場面が多少、変形した場面を映し出します。悪夢は、文字通り、夢なので、意識する事も出来ない、すなわち、コントロールする事が出来ません。
よく、映画などでは、トラウマの場面を悪夢として見ていた主人公がその悪夢がゆえに起き出し、そして、じっとりとした汗をかいているというものです。主人公が起き出し、「あー夢か」と安堵の声を漏らします。このような夢を毎晩、毎晩、見るので溜まったものではありません。
特に、学校などで「いじめ」に会っている場合、家でもフラッシュバック、悪夢を見る事で家でも「いじめ」から逃れられなくなってしまうのです。このようなつらさ、苦しさは過酷そのものです。私自身も、そのような時期を多く過ごしていました。今、振り返ると、ずっと何かに怯え、恐怖するような日々だったと思います。
悪夢は”フラッシュバック”の一種だと思います。トラウマはその時の感情、場面、感覚などは”カプセル化”するので、何か、その場面を想起させるものと出会った場合に、フラッシュバックが起きるのですが、悪夢がフラッシュバックと同様のメカニズムを持っているとすれば、その時の映像、感情、感覚などが、まざまざと甦り、現在進行形として、毎夜毎夜、見るとすれば、厳しいです。
トラウマによる悪夢からの解放
ですが、このような悪夢からの解放が私自身での体験では、ありました。今では不思議なくらい、そのような夢を見る事は無くなりました。次回はそうした事を書きたいと思います。