いじめの後遺症の孤独感と危うさ②


いじめによる心の傷は他者への「渇望感」を生み出す

前回までのコラムにて、いじめの中の加害行為、特に「無視・シカト」は多くの人から話してもらえない、嘲り、悪口は言って来ても、まともな一人の人間として関わってもらえない事による孤独感が、誰かに相手にして欲しい、という「さびしさ、孤独感」を心に植え付ける事を書きました。また、10代で受けた”いじめ”による「心の傷」はもっとも、他者との「関係」深い「つながり」を求める時であり、”致命的”になりやすい事を書きました。

“他者への渇望感”が心を支配している時、前面に出ている時は、”この人は危険だな、”という”警戒アラート”が作動しにくい

また、そのように「孤独感」が強まっている時、すなわち、「疎外感、孤独感」が”心を支配している時””心の前面に出ている時”は、”人と話してたくてしょうがない””人から相手にして欲しくてたまらない”という気持ちの時です。そのような時は、普段は”この人は何かあるな””にこにこしているけど、何か怖そう”という直感が働かなくなります。なぜなら、「疎外感・孤独感」という”心の一部”が心全体を支配してしまう事で、そうした直感(警戒アラート)が普段のように働かなくなるからです。

そもそも、他者への「警戒アラート」は人が持っているもの

そもそも、他者への”警戒感”、端的に言えば”他者への怖れ”は誰もが有しています。もし、そういった本能が無ければ、原始時代の人間は他の動物に襲われてしまい、種としての人間は生き残って来れなかったはずです。さらに、以前のコラムで書いたように、「いじめ」の被害にあった人は、”暴力や暴言”を浴び続ける事で他者への”警戒感”も人一倍。強いはずです。

「他者への渇望感」が増している時は正常な判断が働かなくなっている

そのような”他者への渇望感”が心を支配していて、”他者への怖れ・警戒感”を感じなくなっている(警戒アラートが鳴らなくなっている)時というのは、正常な判断が働かなくなっていると考えて良さそうです。

“他者への渇望感”が増大している時こそ、要注意!

ですので、そういう時には、”今は冷静な判断が働いていない””危険な人を呼び起こすかもしれない”と注意して、対処する事が必要になる訳です

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